[Child Dev] 眼は口ほどにものを言う 

眼を見なさい!
そうすれば、その人が本当のことを言っているかどうかわかるはずです。
僕は、そのように教わってきた。
今回、目を見る大切さが自閉症の子供の研究から報告された。

:idea: Child Dev誌の2007年3-4月号にノッティンガム大学のBack Eらが報告したところによると、10~14歳の自閉症児(ASD:autistic spectrum disorders)18名を対象に、他人の精神状態を読み取る能力を検討した結果、自閉症の子供は眼球を見ることで他者の精神状態を解釈できることが示された。

この結果は、これまで自閉症の子供は他者の精神状態を読み取る能力に欠けているとされていたこととは異なり、目を見ることが何かを雄弁に物語っていることを我々に教えてくれるものである。

【Eurekalert】
‘The eyes have it’ – Autism research yields surprising results
【PubMed】Child Dev. 2007 Mar-Apr;78(2):397-411.
Do the eyes have it? Inferring mental States from animated faces in autism.

8-O  EurekAlertの記事では、本結果を驚くべき結果だというニュアンスで報告しているが、自閉症分野の過去の研究を知らない僕にとっては「ふん、そうなのか」と思うだけである。それよりも、自閉症であろうがなかろうが眼を見て感情を読み取る人間の能力そのものが「驚くべき」ものだと感じるのだった。

子供達にに注意するとき、いつも口癖のように言っている言葉がある。

「眼を見なさい!」

眼を見て話すことで、言葉はより伝わりやすくなるのかもしれない。