僕は3人兄弟、君は?
7人兄弟だけど、なぜ、そんなことを聞くの?
君、僕より胃がんになりやすいかもしれないよ
ピロリ菌と胃がんの関係を研究しているアテネ医大のLagiou P博士は、ハーバード大学のTrichopoulos氏とともに家族の大きさと胃がんの関係について調べた結果、大家族は胃がんの発症リスクが高いことを突き止めた。
博士らは、ハワイ在住の日系米国人男性9,935(NewsWiseの記事では7,429 )名について、28年にわたる医療記録を調べた。そのうち261例に胃噴門部ではないタイプの胃癌が見つかった。博士らの分析結果によると、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃に存在する(胃がん発症リスクの高い)者のうち、7人以上の兄弟がいる人は、兄弟が3人以下の者よりも胃がん発症リスクが2倍以上たかいことがわかった。この理由について、博士らは家族が多いと兄弟からピロリ菌を移され、胃がんを発症するリスクも高まるのではないかと推測している。
幼少期におにいちゃんおねえちゃんから食事などを介してピロリ菌が経口感染するとピロリ菌はその家族の遺伝子に順応しているので、免疫システムが未熟な幼少の子供ではピロリ菌の活動も活発になると考えられる。
幼少期の出来事が将来のリスクにつながるかもしれないわけで、胃がんに見られたようなことが他のタイプの癌にも見られる可能性も考えられる。
▼【NewsWise】
Family Size Affects the Development of Stomach Cancer
▼【PLOS Medicine】
Parental Family Structure, Helicobacter Pylori, and Gastric Adenocarcinoma
▼【United Press International】
Family size and stomach cancer
ギリシャには大家族が多いのでしょうか?
家族の規模と癌発症リスクなど、なかなか着眼点が面白い。