それを早寝早起きと呼ぶのだろうか?
朝方1時から3時には目を覚まし、夕方6時ごろには眠くなる。
体内時計の狂いが生じ、睡眠時間が望ましい時間よりも極端に前進してしまう 病気があるそうだ。
この病気は、家族性睡眠相前進症候群(FASPS;familial advanced sleep phase syndrome)と呼ばれ、常染色体優性の概日周期異常があり、睡眠・体温・メラトニン各周期が正常より4時間進んでいる「早起き(早朝ヒバリ)」型を示す。
今回、カリフォルニア大学のXu Yらが、科学誌「Cell」に報告したところによると、正常マウスよりも4~6時間早く活動を開始し、4~6時間早く活動を休止する「FASPSマウス」を作ることに成功したそうだ。
彼らが注目した遺伝子は、Per2遺伝子と呼ばれ、光に反応して中枢時計をリセットするのに必要な遺伝子である。この遺伝子のIε型カゼインキナーゼ(CKIε)結合領域内でセリンがグリシンに置換した突然変異があると、必要な化学変化が起こらないため、睡眠パターンが変化すると考えられる。この遺伝子こそ、FASPSを引き起こす遺伝子であり、人口の約0.3%がこの遺伝子に突然変異をもっているといわれている。
研究者らは、夜型の睡眠パターンを示す「夜更かしフクロウ(night owl)」についても遺伝子との関連を調べているそうだ。
研究者らは「睡眠時間を調節する薬剤の開発も可能かもしれないが、実際には特定の酵素にだけ作用させるのは難しいだろう」とも述べている。
▼【Health Day】
Gene Makes for Early Risers
▼【PubMed】Cell. 2007 Jan 12;128(1):59-70.
Modeling of a Human Circadian Mutation Yields Insights into Clock Regulation by PER2.
▼National Sleep Foundation
http://www.sleepfoundation.org/
◆時間よ、止まれ!
FASPSのことを同僚に話すと「単に昼夜交代制の勤務による職業病じゃないの?」と返事が返ってきたが、論文を読む限りそんなことではなさそうだ。
眠らない男の話をX50.orgで見かけたときには不思議だと思ったものだが、睡眠パターンがずれてしまう病気もまた不思議に感じる。
もし、眠りを自由にコントロールできるものなら、1日3時間睡眠でも平気でいられる薬剤がほしいものだ。
時間よ、止まれ!
そういいたくなるほど、時間が過ぎていくのを早く感じる今日この頃である.
Comment by Kenti — 2007年2月6日(火曜日) @ 06時49分15秒