喘息患者が世界的に増えている。
環境問題としてディーゼルのような微細粒子が喘息を起こすことが報告されている。
「メキシコ湾で毎年発生する赤潮も微細な毒素を大気中に撒き散らしているんじゃない?」
「そうだね、喘息に悪影響があるかもしれないね」
そんな会話をしたのかどうかは知らないが、マイアミ医科大のFleming LEらは、赤潮と喘息の関係について興味を持って調べてみたようだ。
12歳以上の喘息患児97名に海岸で1時間過ごしてもらい、アンケートとスパイロメトリ、空気や水質調査を実施した結果、赤潮でK brevisが空気中に存在した場合、呼吸器症状は強くなり、とりわけ喘息治療を受けている児童では、軽度のFEV1低下、中間努力呼気流量、PEFの減少が認められることがわかった。
▼【PubMed】Chest. 2007 Jan;131(1):187-94.
Aerosolized red-tide toxins (brevetoxins) and asthma.
タバコや排ガス、空気中の微粒子は肺機能低下に深く関わるといわれている。喘息の子供をビーチで過ごさせて実験するにあたっては、喘息を起こすことが前提にあっただろうのに、よく子供たちやその親は同意したものだ。