「三つ子の魂百まで」というが、幼い子供を見ていると本当に無邪気であり、この時期の過ごし方が将来に大きな影響を及ぼすことは容易に想像できる。また、3歳以降の教育が無駄かというと、そんなはずもなく、やはり教育は大切だと考えられる。米国、シカゴでは、貧困家庭の子供を支援するThe Child-Parent Centers (CPC) プログラムという教育プログラムが実施されており、今回、このプログラムの価値が「Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine」誌に掲載された。
CPCプログラムは、幼児期から小学校低学年までの英語と算数の勉強や野外実習を通してより充実した教育を奨励するプログラムである。Humphrey Institute and Department of Applied Economics(米国)のJudy A. Temple博士らは、CPCプログラムに参加した貧困家庭の子供1,539名を成人まで追跡し、プログラムに参加しなかった子供たちの成長と比較した。
その結果、CPCプログラムに参加した子供は、大学進学率など学歴は高く、犯罪を犯す割合やうつ病の頻度は低いことがわかった。
▼【Arch Pediatr Adolesc Med. 2007;161:730-739. 】
Effects of a School-Based, Early Childhood Intervention on Adult Health and Well-being
幼児期の教育は大切であることがわかる研究結果である。子供の成育にとって環境を大切にしたいものですね。