はい、どうぞ。
とガムを渡される場面は、焼肉を食べた後お店を出るときなどに見られる光景だが、病院でガムを配っているとしたらどう思うだろうか?
これまでにもいくつかの研究で、ガムの咀嚼は消化器外科手術後の腸管の運動性を刺激することが示されている。知の冒険でも以前に取り上げたことがある(⇒「チューインガムは”放屁”を促す;大腸手術患者のケース」)。
今回、北カリホルニア大のKouba EJらは、尿路変更術には腸の切片が使われるので、嚢胞切除をした患者や尿路変更をした患者にとってチューインガムの刺激は役立つと考え、これらの患者に対して術直後のガムの咀嚼が腸管機能を早く回復させるかどうかを検討した。
放射線嚢胞切除術や尿路置換術を受けた患者102名について調査した。
最初のコホート研究(2004年7月~2005年8月)では外科手術後にガムを配布せず行い、2回目のコホート研究(2005年9月~2006年7月)では、患者は術後1日目にガムをかみはじめるように指導した。
結果、ガムを噛むことで放屁までの時間は短縮(2.4 vs. 2.9 日間、P
今回の知見は、直腸結腸外科において容易で安価な回復を早める方法としてチューインガムを噛むことをすすめるものである。
▼【PMID: 18158012】Urology. 2007 Dec;70(6):1053-6.
Gum chewing stimulates bowel motility in patients undergoing radical cystectomy with urinary diversion.
噛むという行為は本来大切なものである。近頃はやわらかい食事が増えてきているので噛むという行為が少なくなってきているように思う。
日々の生活の中で時には堅い食べ物をよく噛んで食べることも大切なことなのでしょう。