「キャー、ゴキブリだ~!」
たった一匹のゴキブリに右往左往する僕からすれば、ゴキブリの群れに放り込まれるなんて考えただけでも身の毛がよだつ。ところが、ゴキブリの群れに放り込まれても意に介せず、逆にゴキブリたちの振る舞いに影響を与える奴がいるらしい。
Scienceに掲載された最新論文には、ゴキブリ・ロボットをゴキブリ集団と共存させることで、ゴキブリの群れの振る舞いに大きな影響があったことが報告されている。 Libre de Bruxelles大学(ベルギー)のHalloy Jらは、ゴキブリの動きを感知して行動する自立型ロボットをゴキブリの群れの中に放り込んで、暗いシェルターと明るいシェルターを用意してロボットの振る舞いを変える実験を試みた。
群れを作っている生き物のなかには「リーダー」不在の組織集団も存在し、ゴキブリの集団形成もリーダー不在で個々の個体の相互作用によって集団が形成されていると考えられる。
将来的には、今回のように集団特性の違う小数の個体によって、ゴキブリ駆除や放牧している家畜の世話、魚の群れの制御に役立つ可能性が考えられる。
▼【BBC】Robot ‘pied piper’ leads roaches
▼【PubMed】Science. 2007 Nov 16;318(5853):1155-1158.
Social Integration of Robots into Groups of Cockroaches to Control Self-Organized Choices.