先日、山中先生の講演を聞く機会がありました。
実に発表が上手でした。
さて、iPS細胞は誘導多能性幹細胞
(induced Pluripotent Stem Cell)
のことですが、どうしてiは小文字なんでしょうか?
誘導する(induce)ということでiがつくのは分かりますが、
IPS細胞でもよかったわけです。
多くの細胞への分化能力を持つ細胞にES細胞がありますが、ES
細胞では、胚性幹細胞(Embryonic Stem Cells)
と英語のスペルそのままを採用しているだけです。
ES細胞は、受精卵が必要であるのに対してiPSは、受精卵を必
要としない点が倫理問題をクリアできるという点で画期的だったわ
けです。画期的という点では、iPodの登場もライフスタイルを
一変させるほど画期的な製品でした。
iPodがはやっている今の時代、Iを小文字のiにしたほうがは
やるんじゃないか?そう思って小文字にしたなんて話を聞きました
が、真偽はどうなんでしょうね。
、
研究室への人材募集を「だまされて入ってきた学生」と冗談めかし
て講演で話す山中教授のことですから、面白おかしく話をするため
に言っていることかもしれませんが、ネーミングの妙もまた、一流
研究者に求められる一流の要素なのかもしれません。
たしかに「IPS細胞」よりも、「iPS細胞」の方が格好いいで
すよね?