「奴はおとこぎがあっていい」
「きっと、おとこぎ遺伝子を持っているんだよ!」
「まさか~」
彼におとこぎがあるかどうかも怪しいけれど、少なくとも彼が持っている遺伝子のひとつは、OTOKOGI遺伝子と名付けられた。東大の野崎氏らは、神奈川県の湖で発見した緑藻からオス特有の遺伝子を見つけて「日本人が見つけた男性に最も重要な遺伝子という意味で、侠気と名づけた」そうである。
▼【Current Biology Volume 16, Issue 24 , 19 December 2006, Pages R1018-R1020 】
Males evolved from the dominant isogametic mating type
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読売新聞の記事をきっかけに「おとこぎ」を知った。本来、三省堂の国語辞典によると、おとこぎとは「弱いものが困っていることをだまって、黙っていられなくなる気持ち」を意味する言葉だが、近頃は「おとこぎ」のある男が少なくなってきたことに思いを馳せる。
「いじめ」や「虐待」の問題なども、おとこぎのある奴が少なくなったことと無関係ではないだろう。
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ところで、ショウジョウバエの感覚器である剛毛に関連する遺伝子で、決失することで、剛毛が二本に増える表現型となる遺伝子がある。この遺伝子は、二刀流の宮本武蔵から、MUSASHIと名付けられている。
アルファベット記号ばかりが並ぶ遺伝子の名前の中に、日本語としての意味がある単語を見つけると、意味もなくうれしくなる自分がいたのだった。