別のヒトの顔を剥ぎ取り、醜い顔のために苦悩している患者の顔へ移植する。そんな顔面移植は、免疫抑制や患者の心理的変化な問題、技術に伴う処々の問題があり、倫理的にも行っていいものかどうかが議論されてきた。しかし、ついに実行に移されたようだ。
被験者に選ばれたのは北フランスにある町に住む38歳のフランス人女性である。彼女は犬に襲われ、鼻、唇、あごを失い、醜い顔に変わってしまっていた。そして、その事件以来、うまく食べたり話したりすることが出来なかった。
彼女は手術前に少なくとも5時間以上に渡るカウンセリングを受けたとみられる。移植に必要な顔(筋肉、動静脈、組織を含む)を提供したのは、フランスの雑誌Le Pointの報告によるとLilleという都市で脳死したドナーである。そのドナーは多臓器提供を申し出ていたようだ。
手術が成功かどうかは、今後の経過を見ないとまだ分からない。
▼【BBC】Woman has first face transplant
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今年9月、顔移植の候補者選定作業が進んでいるというニュースを取り上げたが、ついに世界初の顔移植が実施されたという報道だ。
本移植手術は、心臓が動いている状態の患者から行われている。このドナーはどんな書類に臓器提供の同意を記したのだろうか?もしかして、「私が死んだら全ての臓器を提供します」とか書かれた書類にサインしただけで、そのとき顔が移植されるなんて思ってもいなかった可能性はないのだろうか?
僕なら、脳死とはいえ、心臓が動いている状態で顔の皮をはがれるなんて嫌だ。
研究者らは「腕の移植と顔の移植は基本的に同じだ」というけれど、提供者は本当に顔を移植されることに同意していたのだろうか?
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手術場面を想像すると、言葉が少なくなりそうだ。。。。