[Gastroenterology] コーヒーや紅茶は慢性肝疾患のリスクを減らす

「Gastroenterology」12月号の報告に目がとまった。9,849名を対象にコーヒーや紅茶の摂取について平均19年追跡したところ、毎日2杯以上のコーヒーや紅茶を摂取する人は、慢性肝疾患を発症する頻度が1杯以下しか飲んでいなかった人の半分以下だった。

この防止効果は、過体重の人や糖尿病あるいは鉄過剰などで重度のアルコール摂取による肝障害のリスクが高い人のみで有効であった。本研究は、米国一般人口において、コーヒーや紅茶と肝臓病の関係を前向きに探った最初の研究である。

本研究は、慢性肝臓疾患の進展過程を研究していく上で新たな情報を与えることになる。しかし、本結果をもって、毎日コーヒーを飲めば良いと考えるのは、短絡的過ぎる発想である。

▼【Leuters】Study finds coffee reduces liver risk
【Doctor’s Guide】Coffee and Tea Can Reduce Risk of Chronic Liver Disease
【PMID: 16344061】Gastroenterology. 2005 Dec;129(6):1928-36. 
Coffee and tea consumption are associated with a lower incidence of chronic liver disease in the United States.

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「コーヒーは●●に良い」、数多くあるそんな話題の一つに過ぎないが、なぜこんな結果になるのか考えることには意義がある。

いつも、コーヒーは抗酸化物質を含んでいるということがディスカッションで議論される。しかし、それだけでは説明できないことは山ほどあり、何か別の要因が「疾患リスクの軽減」に関わっていると思われる。ふと思ったことだが、水分摂取量の違いにより、「コーヒーは●●に良い」説を説明できないだろうか?

コーヒーや紅茶を多く飲む人とは、すなわち、水分摂取量の多いひとではないのか?もし、食事から摂取する水分量も含めて1日あたりの水分摂取量と疾患リスクの関係を探ってみれば、水分を多く取る人は疾患リスクが少ないという結果も出るのかもしれない。そう思う根拠は特にない。データを調べたわけでもない。

近頃、スポーツによる健康的な汗をかいていないので、水分摂取量も減っている。水分を多く摂取できることは代謝が活発であることを意味すると思う。運動不足は、水分摂取量も減らしてしまう。そんな自分の生活を振り返って、「水を多く飲む生活=健康的な生活」という絵が思い浮かんだ。

もっと、汗をかこう!

スポーツによる健康的な汗をかいていない事に気が付いた。会議での冷や汗でなく、健康的な汗をかこう!

そう思った。