[Nature] 知らない間に学んでいる

「なぜ、そんな答えになったの?」
「いや~、なんとなくそう思ったんだよ。」

僕と仕事の相棒との会話だ。実はこの会話の中に”Nature級”の発見が隠れていたようだ。

習慣的記憶(Habit memory)とは、徐々に獲得される刺激とそれに対する反応が繰り返されることで得られるもので、サルやラットが学習する過程でよく研究されている。一方、ヒトは何かを学ぶときに情報を意識的な(陳述可能な形の)知識として獲得する傾向が強いため、ヒトにも習慣的記憶のようなものが存在するのかどうかは不明だったそうだ。

意識的な学習や記憶をするときには、内側側頭葉とよばれる脳領域が活動するとされる。カリフォルニア大学のPeter J. Bayleyらは、内側側頭葉に大きな損傷のため陳述記憶能力を失った患者2名を対象に、任意の物体を2個組にして見せ、8対の物体を識別させる実験をした。二人とも、脳損傷のないヒトに比べれば時間はかかったものの、最終的には識別実験に正解することができるようになった。しかし、彼らは、課題や指示、対象物については陳述できず、課題フォーマットをちょっと変更するともう答えられなくなってしまった。


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1 Comment

  1. ■それってつまり

    身体で覚えるというやつですかね。
    自転車の乗り方なんか、考えるとよけいわからなくなったりしますよね。

    Comment by 遊楽庵 — 2010年3月22日(月曜日) @ 12時13分48秒

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