
定期的な運動は、2型糖尿病や心臓疾患のリスク軽減に役立つとされるが、現在のガイドラインでは1週間に中等度の運動を2.5時間するとよいとされているため、多くの人々は、ガイドラインに従う時間は絶対ないと感じている。しかし、最新の研究成果によると運動量は少なくても、運動強度の高いトレーニングによって、普段は運動不足の若い男性におけるインスリンの作用とグルコース・クリアランスは大幅に改善する可能性があるようだ。
ヘリオット・ワット大学(英国)のJohn A Babrajらは、16名の若い健康な男性ボランティア(平均年齢21歳)を対象に30秒間ずつ合計15分間、エクササイズバイクを全速力でこぐ運動を行うように指示し、この運動を2日おきに2週間実施させ、試験期間前後に糖負荷試験を実施した。その結果、日頃あまり身体を動かさなかった被験者たちは、インスリンの働きが高まり、身体が糖を処理し糖尿病と闘う能力が高まった。
▼BBC
Short fast sprints ‘cut’ diabetes
▼Telegraph
Sprinting speeds up metabolism and improves health
▼BMC Endocrine Disorders 2009, 9:3doi:10.1186/1472-6823-9-3
Extremely short duration high intensity interval training substantially improves insulin action in young healthy males
高齢者や心疾患の患者に対して、このような激しい運動を行えるかどうかはケースバイケースだろうが、すくなくとも、運動時間が足らないと嘆くだけでなく、より短時間の効果的な運動時間を見つけられるようにすることで、より良いサポートが可能であるかもしれないという点で、今回の知見は重要であると研究者らは考えている。
日頃、なかなか運動できないが、それでも週一回程度は運動を心がけるようにしている今日この頃。ちょっとの運動でも無駄じゃないんだ・・・・
そんなことを考えた。