大変だ、タイヘンだ!
大気汚染がタイヘンだ!
自動車の排ガスなど大気汚染によって喘息や心疾患が増えている。
大気中の微粒子による大気汚染が問題だとされ、米国では大気汚染に対する取り組みが行われてきたが、果たしてその成果やいかに?
Brigham Young UniversityのPope CA 3rdらは、米国の51大都市圏の211郡のデータを解析し、1970年代末期~80年代初頭の結果を、90年代末期~2000年代の結果と比較し、大気汚染の減少と平均余命の変動の関連を評価した。
その結果、長期にわたる大気汚染の減少は、平均余命を延長することが示された。研究の結果によれば、大気中の微粒子が1m3当たり10μg減少する毎に平均余命は0.61±0.20 年延長する。さらに、この改善効果は、人口統計学的変数や社会経済的変数、喫煙の変数で補正しても、それほど影響されなかった。
今回の研究対象地域において平均余命が延長した事実のうち、全体の約15%は大気汚染が減ったことによって説明できた。
▼N Engl J Med. 2009 Jan 22;360(4):376-86.
Fine-particulate air pollution and life expectancy in the United States.
微粒子を減らす努力は、人々の寿命を延ばす努力でもあるのかもしれない。