きっと僕は結腸直腸がんで死ぬことはないだろう。そんなふうに思ったのはChoらが「J Natl Cancer Inst」に発表した報告を見たからだ。夏場にかけて毎日の牛乳消費量が増えてきた。
今まで動物実験からカルシウム摂取が結腸直腸がんのリスクを減らすだろうと言われていたが、このたび5カ国、10のコホート研究の解析結果からミルクやカルシウムの摂取量が多いと結腸直腸がんのリスクは低いことが明らかになったようだ。
Choらが「J Natl Cancer Inst」に発表した内容によると、カルシウム摂取量が70g/日以下のグループと比べて、70-174g/日、175-249g/日、250g/日以上とカルシウム摂取量が増えるにしたがって結腸直腸がんの相対リスクは0.94、0.88、0.85と結腸直腸がんになるリスクが少なかったというのだ。
▼PMID: 15240785
J Natl Cancer Inst. 2004 Jul 7;96(13):1015-22.
Dairy foods, calcium, and colorectal cancer: a pooled analysis of 10 cohort studies.
以前は「ミルクを飲んでお腹がゴロゴロする人はかわいそうに・・・」そんなことを思いながら毎日1~2リットル近くの牛乳を飲んでいたものだ。そういえば最近、牛乳を飲む量が減っている。イライラがつのっているのは多忙すぎるからなのか、カルシウム不足だからなのか?
意識してもうちょっとカルシウムを摂ろう。そんなことを考えた。
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▽注)結腸癌と直腸がんを大腸がんを同じものとして扱うのは、正しいのでしょうか?結腸直腸がんと大腸がんを同じように扱っている論文がある一方で、明確に区別している論文があります。そのあたりの正確なところを「知の冒険」管理人は分かっておりません。ここでは結腸直腸癌と部位を限定しての検討が報告されていました。