CuilはGoogleのライバルたりえるか? [web]

新しい検索エンジンが登場したようだ。
元Google幹部が6名も参加しての登場だ。

その特徴はGoogleが人気に基づき検索結果を引き出すのに対し、内容に基づいて関連性を判断・整理するところにある。また、開発者らいわく、検索結果の表示方法は「雑誌スタイル」であり、あらかじめテーマごとに検索後の関連事項がまとめて示される。画面右端には、関連キーワードをカテゴリ分類した案内板が示され、複雑な検索をするような場合、より詳細な情報を探すのに役立つことだろう。

さらに、開発者がいうには、「誰が何を検索しているかを記録しないところも、Googleと違うところ」なのだそうだ。

▼ Cuil
http://www.cuil.com/

【TechCrunch】Google、規模でも精度でもCuilに圧勝―しかし今後に注目
【マイコミジャーナル】新検索エンジン「Cuil」始動、元TeraGoogleアーキテクトなどが開発
【科学ニュースアラカルト】「Cuil」はGoogleのライバルに成りうるのか? 
【BBC】Search site aims to rival Google

残念ながら現時点で日本語検索はできないようだが、個人的には今後に大きく期待したい。

単純なことではあるが、検索結果表示スタイルが「雑誌スタイル」であるという点がなかなか気に入った。

従来の縦に羅列した無機質な表記に比べ、写真と文章がきれいにレイアウトされているあたりは、読もうという気にさせられる。

現時点では、テストを行った人々やアナリストからGoogleのライバルとなるのは厳しいだろうとの見解が示されているようだが、インデックス化をはじめてからの時間経過が短いことを考えれば、今後、さらに検索結果は改良されていくだろうと思われる。

例えば、「雑誌スタイル」という特徴をもっと活かして、検索結果を情報鮮度別に表示できるようにしたら面白いんじゃないだろうか?

ある単語で検索したとき、2007年、2008年と順次表示できるようにしたとしよう。そして、この検索結果を特定データベースに限定して表示できるようにしたとする。

例えば、喘息というキーワードで Chest thorax AJRCCM Nature Scienceなどの学術専門誌だけをターゲットに検索し、その検索結果をひとつのキーワードに沿って時系列で、かつ「雑誌スタイル」で並べることができたらどうだろう?

自分が調べたい、あるいは知りたいキーワードに基づいた専門雑誌が出来上がりとなる。
このあたりに、「検索」という行為の意味を変える可能性を感じないだろうか?

Cuilがどのようなビジネスモデルを作り上げていくのかも含めて、今後が非常に楽しみである。