[JAMA] 何時から離乳食を与えるか?小児糖尿病との関連

「JAMA」の10月1日号(JAMA. 2003;290:1721-1728.)に赤ちゃんに離乳食を与え始める時期が早過ぎたり遅過ぎたりすると、小児糖尿病にかかる危険性が高くなるとの研究結果が報告された。

家族に糖尿病患者がいるなど遺伝的因子があるとみられる子どもたち1183人を対象に、平均4年間の追跡調査を実施した結果、生後4~6ヶ月よりも早くから離乳食を開始したグループでは糖尿病に関係する自己抗体が現れるリスクが4倍、遅れて開始したグループでは5倍に上ることが分かったという。

実際に糖尿病を発病した子どもは16人と絶対数が少ないことから、この統計を過信すべきではないとの指摘もあるようだが、本当に離乳食の開始時期で糖尿病のリスクが変わってくるのなら、「子供の病気は親のせい」ってなことを言われかねない。おそろしや・おそろしや。。。

ただし、今回の報告は1型糖尿病に関するものなので、成人病とされる2型糖尿病の話ではない。

【JAMA. 2003;290:1721-1728.】
Early Infant Feeding and Risk of Developing Type 1 Diabetes?Associated Autoantibodies

JAMAの記事:  http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/290/13/1721
CNNニュース:  http://www.cnn.co.jp/science/CNN200310070021.html <リンク切れ>

2007.09.16追記

2007年現在、CNNニュースのリンクはなくなってしまっていたため、振り返って確認できなかったが、おそらく、これを書いた当時はCNNニュースを元に書いたものと思われる。自分が書いていた記事がニュース記事につられて偏った取り上げ方をしているのを反省。

ここでいう離乳食とは、glutenを含んだ食事のことである。また、全体として、5歳までに5.8%に自己抗体がみられ、初期のグルテン摂取がセリアック病関連の自己抗体を増やすことはなかった。