コーヒーの苦味研究 [学会:ACS]

第234回米国化学協会国際会議において、米国とドイツの科学者らがコーヒーの苦味成分についての最新報告を行った。研究リーダーであるThomas Hofmann氏は「みんな、カフェインがコーヒーの苦味成分だと思っているが、そりゃ違うよ」と語り、カフェインとデカフェインのコーヒーともに苦味は変わらないことを指摘した。

彼らによると、苦味のキーとなるのはコーヒー豆のローストであり、クロマトグラフを用いた検討から、苦味の主成分として、chlorogenic acid lactones とphenylindanesが見出されてきた。これらの成分はともにローストされたコーヒー豆に含まれる抗酸化物質で、緑茶にはないものであった。

クロロゲン酸ラクトンの分解物であるphenylindanesは、エスプレッソなど、深入りのコーヒー豆に含まれ、苦味、えぐみの元となる。そして、コーヒーの入れ方によって苦味は異なるのだという。

【newswise】Battling Bitter Coffee ? Chemists Vs. Main Source of Coffee Bitterness