[医学用語の雑学] Face

Faceは、表面に現れたものを表す単語でfacia(看板)と語源は同じです。Faceが動詞として「~に直面する」という意味ではじめて使われたのは、1465年の記録が最初で、面目を失う(lose face)、面目を保つ(save face)という表現が生まれたのは1876年のこと。

加齢によりたるんだ皮膚や脂肪を形成外科手術によりフェイズリフト(Face-lifting)して元に戻そうという手術がありますが、Face-liftが初めて名詞として使われたのは、1934年のことでした。顔にはさまざまな筋肉が張り巡らされており、そのひとつひとつが人の豊かな表情をつくっているわけです。いくつか顔にまつわる俗語を見てみましょう。

口輪筋(kissing muscle): 
口の周りを取り巻く括約筋で、口を閉じたり、すぼめたりするときに使われます。医学用語では、oricularis orisといいますが、キスをするときにも使われる筋肉であることからアメリカではkissing musleとも呼ばれるようです。

頬筋(trumpeter’s muscle):
トランペットを吹くときに使われる筋肉で、咀嚼の際に歯の間に食物をためておくのにも使われることから咀嚼筋に分類されることもある。医学用語では、buccinatorという。

頬骨筋(smiling muscle): 
口角から頬骨にかけて広がる筋肉で、zygomaticusという。笑うときに使われます。