双子なのにパパは別々!? [news]

「本当に俺の子か?」
恋人間、夫婦間の信頼関係が確かな時には聞かれない言葉ではあるが、いざ紛争になって父親認知訴訟などが起こると、喧々諤々、あらゆることが調べの対象となってくる。

日本人での比率がどうかは知らないが、父親認知訴訟審理で調べられたケースのなかで、異父二卵性双生児が約2.4%であったとの報告もある(参考1)。

異父二卵性双生児とは、過妊娠や過受胎のように異なる時点の性交で複数の卵子が受精するケースで、父親が異なる場合を異父過妊娠・異父過受胎と呼び、生物学上の父親が異なる双生児が生まれることがあるのだそうだ(参考2)。

参考1▼PMID: 1488855
Acta Genet Med Gemellol (Roma). 1992;41(1):43-7.
How frequent is heteropaternal superfecundation?
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1488855?dopt=Abstract
参考2▼PMID: 9176461
Fertil Steril. 1997 Jun;67(6):1159-61.
Indisputable double paternity in dizygous twins.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9176461?dopt=Abstract

「へえ、そうか・・・そんなこともあるなら仕方がない」

と済むはずもない。

異父二卵性双生児が誕生するためには、母親の卵子にほぼ同時期に二人の男の精子がたどり着いていなければならないわけで、まれな現象とはいえ、この異父二卵性双生児の事実は、ママの浮気を裏付ける証拠となるのである。

今となっては引用元が分からなくなってしまったのだが、元記事はたしかトルコのニュースサイトSabahであったと記憶する。

▼Sabah
http://english.sabah.com.tr/

それにしても、2.4%にこのような稀な妊娠がみられるなんて・・・

おお、怖わ!

追記:

上述の記事では、妻の浮気のことしか書いていなかったが、生殖医療が発達してきた現在、人工授精によって複数の卵子を母体にいれるとき、誤って精子が混じった卵子を使ってしまうことによって異父二卵性双生児が誕生することもあり得る。そんな異父重複受精(heteropaternal superfecundation)のケースを以下に示す。

ウィルマ・スチュアートさんは、人工授精により二卵性双生児を授かりました。片方はオランダ系移民の両親の形質を受け継いでいましたが、もう一方の子は褐色の肌をしていて、遺伝子的には別の父親の形質を受け継いでいたのでした。これは、人工授精時に精子を採取するピペットを使いまわしたことが原因でおこった人為ミスだったようです。

Half-Brothers in the Womb
http://www.damninteresting.com/half-brothers-in-the-womb
The world’s least alike twins
Dutch boys born of the same womb ? one black, one white ? face growing up in a not-so-colorblind world
http://www.msnbc.msn.com/id/9438648/

これはこれで、たまったもんじゃないですね。

日本語記事として、「なんでも評点」に詳しい記事が掲載されている。

▼父親の異なる子が同じ母体の中に同時に宿る「異父重複受精」とは
http://rate.livedoor.biz/archives/50346849.html