
結婚前の幸せな女性が魅力的な女性に見えるのは、もしかしたら幸せの表情が彼女をより女性らしく見せているのかもしれない。では怒った女性の顔はどうみえるのだろうか?
バーチャルリアリティが現実化してきて、モニター上で男女の識別をする機会も増えてきている世の中だが、我々はどのような特徴を持って男女の特徴を判断しているのだろうか?
University of Quebec at Montreal(カナダ)のUrsula HessらがJournal of Vision誌に報告したところによると、女性らしい表情の中には幸福と恐怖が現れており、男性らしい表情には怒りに類似した表情が表れているらしい。
表情と性別の関係を調べた結果、眉をひそめ口を結んだ表情(怒りの表情)は男性らしいと知覚され、笑みを浮かべ眉をあげた表情(幸福や恐怖の表情)は男性よりも女性らしいと知覚されることがわかった。そして、様々な表情を浮かべた写真を見せて、性別を判断するまでの時間をみたところ、怒りをたたえた表情の女性を女性だと認識するには少し時間を要することがわかった。
さっと一瞥した時の男女判別に感情表現が関わっているということは、社会的相互関係を考える上で興味深いものである。ちょっとした感情の起伏であっても男性はよりちょっとした事で怒っている表情に見られやすく、幸福の表情は女性のほうが表現しやすい(つまり、男性は幸福の表情をつくるのが苦手?)ということでもあるのだろう。
▼EurekAlert
Are angry women more like men?
▼Journal of Vision – Face gender and emotion expression: Are angry women more like men?, by Hess, Adams, Grammer, & Kleck
▼Red Orbid
Are Angry Women More Like Men?