
「高い建物を建てるには土台がしっかりしていなければならない。社会において実力があるということは、どれだけ広い人脈をもっているかによる」
どこかで聞いた話である。
研究者の世界にあっても、ただ頭がいいだけで良い研究をできるものではない。共著者が多いことは、それだけ人脈をもっており、多くの研究者をひきつける「何か」があるのだと思われる。あるいは、魅力的な研究業績があるから人が集まるということか?
そう思うと、InterMediというサービスの試みはなかなか面白い。
interMed
http://www.bioforge.be/test/index.php
このサイトでは、PubMed APIをベースに共著者をリストアップする”Search Collaborators”と、共著者の数を競いあう”Fight”なる検索エンジンを用意している。
Personomicsというブログによると、Pubmedは生物医学的な論文データベースとして膨大な領域をカバーしているものの、人のつながりという観点は不足しているという。一方、ソーシャルネットワーク(SNS)では、人と人のつながりは必ずしも現実の人間関係を現してはいない。つまり、現実には会ったこともない人々を自分の友人として迎え入れていたりする。
InterMediは、人という観点をベースに作られている。
論文数は多いが、いつも同じメンバーで発表数を稼いでいる研究者と、世界各国のさまざまな領域の研究者との共著を持っている著者では、おのずとその実力の違いも見えてこよう。
Google Fightは、Google検索エンジン上で2種類のキーワードのどちらが多いかを競い合う遊びだが、InterMediでは、これを医科学分野のデータベースで行えるようにしたところに価値がある。
現在はベータ版である。
▼Collaborative Intelligence for Biomed
Collaborative Intelligence for Biomed