高齢者は、しばしば睡眠障害により「夜眠れない」なんて訴えるものである。最近の研究から人でも動物でも睡眠とアルツハイマー病のバイオマーカーが関連することが示されてきており、睡眠とアミロイド沈着の神経学的所見との関係が明らかにされる必要があった。
Spira Adam P氏らは、高齢成人70名（平均年齢76歳：53-91才）を対象に睡眠時間や睡眠の質とアルツハイマー病変の変化のひとつAβ沈着の関係をcarbon 11-labeled Pittsburgh compound B positron emission tomography distribution volume ratios (DVRs)によって評価した。
調査は患者自己申告に基づくものであり、今後、客観的評価による追試が必要ではあるものの、睡眠時間が短いことや睡眠の質が低いこととAβの沈着は関連することが示された。cortical DVRは (B = 0.08 [95% CI, 0.03-0.14]; P = .005) 、precuneus DVRは (B = 0.11 [0.03-0.18]; P = .007). 睡眠の質が低いことと、Aβ蓄積は関連：precuneus DVR (B = 0.08 [0.01-0.15]; P = .03).
→原著を見る PMID:24145859
JAMA Neurol. 2013 Dec;70(12):1537-43. doi: 10.1001/jamaneurol.2013.4258.
Self-reported sleep and β-amyloid deposition in community-dwelling older adults.
→そのほかの情報源
EurekAlert
Less sleep associated with brain imaging findings of Alzheimer disease in elderly